お子様の指導に当たって


KS poco a pocoピアノ教室では、ピアノを通して「音楽の基礎力」をつけていただきたいと思っております。


「音楽の基礎力」・・・・・たとえば、
「きちんと楽譜が読める」「楽譜に書いてあることを、表現できる」「練習の仕方を体得する」
ことができるようになると、将来他の楽器を始めても、また歌などを歌うときにも、
取り組みがスムーズになります。
ここでは、「音楽の基礎力」をつけるための、いくつかのお話をさせていただきます。


〈読譜は大切です〉

   音楽をする人にとって、「楽譜を正しく読むこと」はとても大切です。
   楽譜には、音やリズムはもちろんのこと、指番号や楽語、強弱記号など・・・
   たくさんのことが書いてあります。
   演奏者は、作曲者の意図することを楽譜から読み取り、忠実に再現することが要求されます。

   ところが最近、「ピアノを習っているのに楽譜が読めない」、「楽譜を読むのが面倒」という
   お子さんが増えてきています。
   このことは、ピアノから遠ざかってしまう原因の一つになっています。

   ピアノの学習方法に、「自分で楽譜を読まずに、CDなどを聞いて、耳で覚えてから弾く」
   「先生の弾くメロディーを何回も真似して弾いて、音を覚えてから弾く」というやり方があります。
   「音感を育てる」ことを第一に考えた方法で、楽譜を読むことは、後回しになりがちです。
   この方法は、耳で覚えて弾くので、一見どんどん曲が仕上がっていくように見えます。

   しかし楽譜を読まずに、耳で聴き取る力だけに頼って練習していくと、曲がさらに難しくなり、
   複雑な和音やテンポの速いパッセージが出てきた時、耳で聴き取ることが不可能になり、
   つまずく事もあるでしょう。
   そのときに、初めて真剣に楽譜を読もうとしても、複雑な楽譜を読むことに慣れていないため
   読譜が面倒になり、練習がだんだんイヤになってしまいます。
   正しく楽譜を読むことに慣れていない場合、指使いも適当に弾いてしまうことが多く、
   フレーズが途切れてしまったり、指がもつれてしまったり・・・・という障害も出てきます。
   楽譜に書いてある音や指番号を見ずに、
   「こんな感じかなぁ・・・・」と適当に弾いていたのでは、
   難しいレベルの曲を完成することはできません。
   音を聞いて、音名やリズムが分かることはもちろん大切なことですが、
   楽譜を見て、その音を実際の音楽として頭の中でイメージできる事が大切だと思います。

   当教室では、「自分で1つ1つの音や、指番号を確かめながら弾くこと」ができるようになるまで、
   楽譜の読み方(主に、音符・リズム)を、繰り返しご指導させていただきます。
   また、次ページの「楽しく歌いましょう」でも述べますが、
   楽譜を目で追いかけながら何度も歌うことにより、少しずつ音感を養っていきます。
   市販のワークで勉強するのはもちろんですが、実際にレッスンで弾いている曲を、
   きちんと丁寧に取り組んでいくようにすることが大切だと思っております。
   楽譜をきちんと読むことは、大変なことのように思えますが、
   ピアノを習い始めた日から一曲一曲繰り返していくことで身についていきます。
   読譜力がついてくると、初めて出会う曲でも、楽譜を目で追いかけながら弾ける様に
   なってきますので、ピアノを弾くことが楽しくなってきます。
   自分で曲を完成する喜びを味わうと、
   どんどん色々な曲にチャレンジする意欲が沸いてくるでしょう。


〈楽しく歌いましょう〉

   導入期のレッスンでは、次のことを繰り返し行います。
   @講師の弾くピアノに合わせて、楽譜を見ながら歌う。
   Aメロディーを歌いながら、ピアノで弾いてみる。
   B心の中で歌いながら、メロディーを弾いてみる。
   ※メロディーはすべて「ドレミ」で歌います。

   両手奏が出てきたら、左手だけをピアノで弾き、右手だけを歌ったり、またはその逆をしたりします。
   ピアノの音にあわせて繰り返し歌っておりますと、レッスンを始めて半年過ぎる頃には、
   「ドレミファソ」程度の音が判別できるようになり、少しずつ「音感」が身についていきます。

   また、歌う時には楽譜を見ながら歌うようにし、楽譜に書いてある音符と実際の音をリンクするようにします。
   音を聞いて、音名やリズムが分かることも大切ですが、楽譜を見て、その音を実際の音楽として
   頭の中でイメージできるようになると、譜読みが早くできるようになります。
   「歌」は、最も曲想を表現しやすい手段ですので、その曲にふさわしい表現で繰り返し歌って、
   心や体で音楽を感じていくと、ピアノでの表現もスムーズになります。


〈計画的に練習しましょう〉

   ピアノが上手になるためには、「毎日の練習」が欠かせません。
   レッスンで出される宿題は、一週間分の宿題ですので、
   一日でこなそうとすると、心にも指にも負担がかかってきます。
   毎日、計画を立てて少しずつ練習することが、上達への早道です。
   では、毎日どのように練習していったらよいのでしょうか・・・。

   ただ漫然と全体を通して弾くだけでは、何時間練習しても曲は完成しません。
   ある程度曲が長くなったら、一曲をいくつかのブロックに分けて、
   少しずつ練習していくのが有効です。
   全体を通す練習は、曲がある程度完成してからでよいと思います。
   譜読みの段階では、曲の全体像を知る目的で、一日数回にとどめておきましょう。

   そして、いくつかに分けたブロックをいつまでに終わらせるか、一週間分の計画を立てていきます。
   「一日どこまで進むか」「何を弾けるようにするか」を、
   毎日の練習の前にあらかじめ考えておきましょう。
   一つのブロックが完成するごとに、前のブロックとつなげて弾いてみます。
   そこで上手に弾けない箇所は、もう一度部分練習します。
   すべてのブロックがだいたい弾けるようになったら、「全体練習」と「部分練習」を繰り返し行い、
   曲を完成していきます。
   計画を立ててから練習すると、短時間でも効果が上がってきます。

   当教室では、レッスンの時に、お家でどのように練習したらいいのかを
   細かくご指導させていただきます。

   練習の仕方が身につくと、自分の力だけである程度曲を仕上げられるようになってきます。
   「曲を完成した」という充実感を味わうと、もっと色々な曲を弾きたいな・・・と積極的な気持ちになってきます。



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